すーばけ は、私が考案したコンピュータゲームである。2000年3月に私は有限会社斬新を立ち上げ、1人のプログラマと共にWindows向けにこのゲームを創作した。すーばけ は、試行錯誤の末、翌年になって完成し、しばらくオンラインで販売していた。しかし、これが全く売れなかった。私は又、幾つかの日本のゲーム販売会社にこの商品を売り出すよう、話を持ちかけてみた。しかし、関心を示す会社は無かった。それらと同時に、私は すーばけ のアイデアを特許に出願した。これもやはり徒労に終わった。担当の審査官は、的外れなことを言って私の独創的なアイデアに特許を与えなかったのだ。
あらゆることがうまく行かず、仕方なく、私はまだ1才だった法人を始末した。そして、私は、すーばけ は余りに斬新であったため、世の中の人間はこの面白さに気付くことができないのだ、と悟った。このゲームは、プレイヤに、今までに誰も経験したことの無いような、又将来も無いであろう頭の使い方を強いるからである。
何年もの間、私は すーばけ を公開する気にはなれなかった。何故なら、このゲームを楽しめる人は殆どいないし、私に幾らかの収益をもたらす可能性も考えられなかったからである。しかしながら、私は、「すーばけ の不人気は、その真の斬新さの証拠である」そして「すーばけ の知的財産としての価値は、貨幣という尺度では測定不可能なほど高尚なのだ」と次第に考えるようになった。それ故、もはや私が すーばけ を否定する必要は無いのである。すーばけ が、地球上の大多数の人々に理解されないからといって、この世から姿を消してしまう必要も無いのである。
遂に私は、このゲームを、この惑星にいる少数派であっても好奇心旺盛で創造的且つ教養豊かな人々に提供することを決心した。もしも君がそのような人々の一員に属すると思うなら、すーばけ をプレイして君の頭脳（特に短期記憶力）を一層鍛えよ。しかし、君が小心者であって、自らの鈍い知力を思い知ることを恐れるなら、くれぐれも すーばけ には手を出さないことだ！